(4)非接触型電子マネーのメリット、デメリット

非接触型電子マネーを利用する上でのメリットは様々にあります。また同時に、非接触型電子マネーならではのデメリットもあります。ここでは、消費者側から見るメリットやデメリットの他に、事業者側から見るメリット、デメリットについてもいくつかご紹介していきたいと思います。消費者側と事業者側のメリット、デメリットをそれぞれ知っておけば、より深い電子マネーの知識を得られる上に、今後の電子マネー選びにも役立つはずです。
まず、消費者側と事業者側のメリットとしては、すでに何度も言いましたが、決済スピードが早いということに尽きます。FeLiCa(フェリカ)技術を採用する利点は何と言っても、その決済スピードにあります。海外にも電子マネーの規格はいくつか存在しますが、FeLiCa(フェリカ)のようにわずか0.2秒という決済スピードは他の非接触型電子マネー規格では見ることができません。これほどに早い決済スピードですから、特に決済スピードを求められるSuica(スイカ)などの交通系電子マネーでは、好まれる仕様と言えるでしょう。

また、非接触型電子マネーの場合、決済時にクレジットカードのように暗証番号や、サインをする必要がないことも利点として挙げられます。クレジットカードが利用しにくい少額決済の場合でも、少額決済に特化した非接触型電子マネーはとても利用しやすいのです。
さらに、FeLiCa(フェリカ)を採用したレジならば、長蛇のレジ待ちや、レジ担当者がレジの打ち間違いで苦労するということもなく、レジ担当者への負荷も減らすことができます。さらに今後、非接触型電子マネーの普及が進めばいつかは、レジに店員がいなくなる日が来るかもしれません。
この他にも非接触型電子マネー採用による、様々なメリットはありますが、いずれのメリットも、消費者側、サービスを提供する事業者側にとっては、間違いなくプラスになるサービスだということが言えます。
さらに、消費者にとって嬉しいサービスがポイントサービスです。非接触型電子マネーでは、各事業者ごとにポイントを発行することが可能です。今まで、お店独自で発行しているポイントサービスはありましたが、Edy(エディ)やSuica(スイカ)などが実施するポイントサービスは、業界の垣根を越えたポイントサービスがとても魅力的と言えます。
例えば、電子マネーの雄であるEdy(エディ)は、ポイントサービスによって成功した具体例と言えるでしょう。Edy(エディ)では、サービス当初から電子マネーの利用によるポイントサービスを実施しており、Edy(エディ)の起爆剤ともなった有名なカードとして、ANAマイレージクラブEdyカードが挙げられます。ANAマイレージクラブEdyカードでは、200円の決済ごとにANAマイルの1マイルが付与され、そのサービス自体が高還元なポイントサービスであったこともあり、一気にEdy(エディ)普及に拍車がかかりました。

また、それだけではありません。電子マネーでは、裏技とも言える、ポイント獲得術がいくつかあるのです。例えば、Edy(エディ)をクレジットカードチャージすれば、チャージ料金した分のクレジットカードポイントが貯まります。そして、そのチャージしたEdy(エディ)を前述したANAマイレージクラブEdyカードなどで利用すれば、200円にANAの1マイル付与されます。つまり、通常の現金で決済するよりも、電子マネーを利用したほうが、2倍も3倍もお得になるわけです。
このように、電子マネーを利用することで得られるお得は数多くあるのですが、それを提供する事業者側も、それだけのサービスを行うのですから、その分のリターンも得られなければペイしません。その企業側の最大のリターンとして挙げられるのが、顧客情報を得られるという点でしょう。Edy(エディ)などの電子マネーは、前述したように各事業者によってポイントサービスを決めることができますので、各事業者はそれをPRして会員募集を行います。
そして、その際に会員登録すると、登録した顧客情報が事業者側に渡ります。事業者側は、それによって得た利用履歴や顧客情報を活用することで、今後のマーケティングに活かしていくことが可能になるのです。
現在も主流である現金決済では、どこで、どんな人が、どんなものを購入したのかを、詳細に把握することができませんでした。しかし、現金決済からEdy(エディ)などの電子マネー決済に消費者が移行することで、今まで得られなかった顧客情報が、電子マネーを通じて得ることができるようになったのです。こうした情報は、今まで欲しくても得られなかった情報です。事業者側としても、様々なポイントサービスを実施して、ある程度、費用がかかろうとも得たいわけです。
このように、電子マネーのポイントサービスは、ただサービスを実施しているだけではなく、事業者側として得られる大きな利点があるからこそ、ポイントサービスを実施しています。消費者側としてもそれを利用しない手はないと言えるでしょう。
非接触型電子マネーのメリット、デメリットまとめ
下記では消費者側、事業者側から見た、メリット、デメリットをご紹介してきましたが、ここで、非接触型電子マネーのメリット、デメリットを下記のようにまとめてみました。
非接触型電子マネーのメリット
・細かい現金等を持ち歩かなくて良い | ・電子マネー採用による売り上げ促進効果 |
また、下記では消費者側から見たデメリット、事業者側から見たデメリットをご紹介しています。
非接触型電子マネーのデメリット
・お店ごとに電子マネーの対応状況が異なる。互換性がない | ・電子マネー対応への初期投資が必要、導入コスト増 |

・ (1)非接触型ICカード技術「FeLiCa(フェリカ)」
・ (2)非接触型ICカードについて
・ (3)電子マネーの各種分類
・ (4)非接触型ICカードのメリット、デメリット
・ (5)非接触型ICカードの選び方